
Client Interview #2 毎日新聞社
150年の歴史に新たな一歩を
新メディア立ち上げの舞台裏と、それを支えた尾形の伴走力
小坂 大様
執行役員
デジタル担当、デジタル推進本部長
2022年に創刊150年を迎えた毎日新聞社。情報があふれる時代、確かなコンテンツを「必要な人に届ける」ために──。デジタル戦略を担うコンサルタントとして伴走したHARU代表・尾形との、ゼロからの新メディア立ち上げの歩みについて語っていただきました。
【目次】
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「あれほど緻密な分析をする人はいない」HARUに依頼を決めた理由
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情報があふれる時代、生き残るための課題とは
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新バーティカルメディア構築で見えた可能性
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対話しながら導く──多様な解法を持つ伴走者
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確かな情報を、届けるべき人へ──創刊150年・毎日新聞の挑戦

1. 「あれほど緻密な分析をしている人はいない」尾形に依頼を決めた理由
──尾形にコンサルを依頼したきっかけは何だったのでしょうか?
小坂:きっかけは、日本新聞協会での尾形さんの講演会でした。「メディア✖️生成AI」をテーマにお話されていて、緻密な分析力と業界への理解に感銘を受けました。当時、ここまで整理立てて説明できる人は、ほとんどいなかったですね。講演後、詳しくお話を聞きたいと考え連絡をとりました。
2. 情報があふれる時代、生き残るための課題とは
──当時、御社はどのような課題を抱えていたのでしょうか?
小坂:
良いコンテンツを作るだけでなく、「誰に、どのように情報を届けるのか」。情報の届け方や発信方法に関する課題がありました。デジタル化が進み、誰もが簡単に情報にアクセスし、情報を発信できる時代。メディア業界を取り巻く市場は激変しています。だからこそ、私たち毎日新聞が大切にしているのが「いかに信頼できる記事を作り続けるか」。150年続く最も歴史のある日刊紙として、これは揺るぎない役割だと考えています。
しかし、現代では「良いコンテンツ」だけでは不十分であることも痛感しています。「誰に、どのように届けるのか」といった、マーケティング視点。これら両輪を兼ね備えたメディアでなければ、情報を必要としている人に届かないと考えていました。
──その課題を解決するために、尾形に依頼されたのですね。
小坂:
私たちは2030年ビジョンを掲げています。「人と社会をつなぎ、前向きな変化を生む」というメッセージです。良いコンテンツを作り、必要とする人に確実に届ける。その両輪を回すことで、読者一人ひとりに寄り添い、社会にポジティブな影響をもたらせるメディアを目指しています。尾形さんもビジョンを理解してくれています。
3. 新バーティカルメディア構築で見えた可能性
──実際に尾形に依頼した業務内容を教えてください。
小坂:
2つのバーティカルメディアの構築です。既存サイトのリニューアルに加え、女性向けの新メディア「Hanasone(ハナソネ)」はゼロから立ち上げました。女性向けメディアは競合がかなり多くいます。尾形さんには競合調査やポジショニング分析、ユーザーインタビューなどの戦略部分から、実際のメディア構築・分析まで幅広く伴走いただきました。競合調査では非常に精緻で質の高い分析でした。
──新メディアの立ち上げは、やはり多くの業務が発生するのですね。
小坂:
新規メディアの立ち上げには、かなり緻密な調査が必要ですし、また多くの関係者・現場の思いが交錯する場面も少なくありません。ですが、尾形さんは非常にスムーズに進行してくれました。コピーライターやデザイナーなど、他の協力会社とも良好な関係を築き、プロジェクト全体を調整していただきました。スケジュール管理はもちろん、「相手がどうすれば動きやすいか」という視点を対応していただき、コミュニケーション力の高さに何度も助けられました。
──反響はいかがでしたか。
小坂:
おかげさまで期待を超える反響をいただいています。社内外から「見やすい」「情報が整理されていて理解しやすい」といった声をいただきますし、しっかり閲覧もされています。「Hanasone」という名前には、「わたしの思い、あなたの思いを “話そうね”」という意味が込められています。これからもこのメディアを通じて、多くの方の自分らしい選択を支える情報を届けていきたいです。
4. 対話しながら導く 多様な解法を持つ伴走者
──新規メディアの立ち上げという大きな挑戦。尾形だからこそ任せられた理由は、何だったのでしょうか?
小坂:
知識や、相手を思いやった進行・調整もそうですが、尾形さんは何より「引き出しの多さ」「対話力」があると感じました。
コンサルタントによっては「この課題にはこの解決策」と定型のスキームがあり、柔軟性を欠く場合もあります。尾形さんは、私たちが「メディアとして、どうしていきたいのか」というゴールを共に見据えながら、最適な道筋を探ってくれました。
──その「引き出しの多さ」「視点の高さ」などは、どこから生まれていると思いますか?
小坂:
もちろん尾形さんの経歴もそうですが、本当に勉強熱心な方です。デジタルは流れが速い分野ですが、変化のキャッチアップが非常に速いです。日本国内だけでなく、海外の動向まで最新情報を把握されていましたね。その積み重ねが、対話の中にもしっかりと反映されているのだと思います。
5. 確かな情報を、届けるべき人へ 創刊150年・毎日新聞の挑戦
──これからの挑戦について教えてください。
小坂:
AIが急速に広まっていますが「信頼性の高い情報は必ず生き残る」と教えてくれたのも尾形さんでした。我々がずっと大事にしているのは、ファクトに基づいた情報を発信することです。それは決して揺るがすことなく、さらに「どのように伝えていくか」の発信方法も考える必要があります。そういう分野でも、助言をいただきました。
たとえばテキスト記事だけでなく、動画、クイズ、音声など、多様な形での情報発信──ワンソース・マルチユースの視点が必要だと思います。多様性の時代だからこそ、内容だけでなく発信の多様性も検討しています。届けたい人に、確かな情報が届くメディアを目指し、これまで以上に進化させていきたいです。
──そのような挑戦に向けて、尾形がいるということですね
小坂:
これまでの契約はいったん区切りとなっていますが、デジタルの分野は次々と乗り越えなければならないハードルがでてきます。そんなとき「尾形さん、どう思いますか」みたいな感じで、今後も相談していきたいと思います。豊富な知識もそうですが、気軽に話せる懐の深さも魅力です。私たちもビジョンの実現に向け、取り組んでまいります。
