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Client Interview #1 時事通信社

「ルールを整え、現場に落とす」──
時事通信社が生成AI活用で成果を出せた理由とは?

斎藤 大様

社長室長

「信頼できる情報だけを、正確に、迅速に届ける」。報道機関として、その矜持(きょうじ)を持つ時事通信社は、人工知能(AI)の急速な進化に対しても極めて慎重な姿勢を取ってきました。そんな同社が、2023年に生成AIの社内活用を本格始動。プロジェクトを主導したのは、社内全体を見渡し経営課題に取り組む社長室長・斎藤大氏です。今回は、HARU代表・尾形を伴走パートナーに迎え、ガイドライン策定からスモールスタート、社内拡大へと至ったプロジェクトの裏側を伺いました。

【目次】

  • 情報発信の責任を担う立場としてー現場に広げるには、まず“ルール”から

  • 情報機関 × 生成AIは必要か?──30名からのスモールスタート

  • なぜ効果が出た?──社内に根づかせる「密着型支援」とは

  • 社内展開、次のステージへ──検証が示した確かな手応え

  • 報道機関と生成AIのこれから──情報の使命と向き合い続けるために

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1. 情報発信の責任を担う立場として─現場に広げるに、まず“ルール”から

──生成AIの活用を決めた背景を教えてください。

 

斎藤:

2022年秋頃にChatGPTが出てきて、世の中全体がAI活用に動き出しました。私たちもその可能性に注目していましたが、報道機関として、やはり第一に考えなければならなかったのが「リスク」への対応です。

例えば、AIが生成する文章は一見“それらしく”見えますが、事実ではない情報が含まれることもあります。実際に、アメリカの報道機関ではAI生成によって誤報が出たという事例もありました。私たちにとって「事実」は命です。 誤った情報は、読者の判断に大きな影響を与えてしまいます。だからこそ、AI活用にどのようなどのようなリスクがあり、どのように克服できるのか、まず必要だったのがルールを具体化するガイドラインの整備でした。

──尾形とはどのように出会われたのですか?

 

斎藤:ちょうどそのような課題に直面していたときに、尾形さんの講演を聴く機会がありました。メディア業界の構造やAI活用の実情、リスクとガバナンス、それらを非常に分かりやすく整理されていました。内容が的確で、まさに私たちが今抱えている悩みに言及しており、講演後に連絡をとりコンサルタントとして入っていただくことになりました。実際に尾形さんは、国内外におけるAIガバナンスの考え方・事例にも精通しており、策定に当たって有益な助言をいただきました。

2. 情報機関 × 生成AIは必要か?──30名からのスモールスタート

──​どのようにAI導入を進められたのですか?

斎藤

まず社内にプロジェクトチームを立ち上げました。とはいえ、いきなり全社で研修を行うのは、時間や費用の面でも現実的ではありません。研修は業務の合間を縫った実施になるため、参加者の負担も増えます。そこで、AI活用が効果を発揮しそうな部門(エンジニア・営業)から、20~30代の社員約30名に絞って、段階的に始めました。

──限定メンバーでのテスト導入ですね。

斎藤

はい。これは経営課題を見ていく立場としても、とても重要なアプローチです。研修はコストも時間もかかるものですし、すぐに効果が可視化できるとは限りません。
だからこそ、スモールスタートで本当に意味があるかを見極めてから、社内でどれくらい広げていくかを判断できる。この進め方ができたのは非常にありがたかったですね。

──​どのようにAI導入を進められたのですか?

齋藤:

まずは社内にAIプロジェクトチームを立ち上げました。とはいえ、いきなり全社で研修を行うのは、時間や費用の面でも現実的ではありません。また、研修は業務にプラスしての学びになるため、参加者の負担も増えます。そこで、AI活用が効果を発揮しそうな3部門(事務・エンジニア・営業)から、20~30代の社員約30名に絞って、段階的に始めました。

──限定メンバーでのテスト導入ですね。

齋藤:

はい。これは経営課題を見ていく立場としても、とても重要なアプローチです。研修はコストも時間もかかるものですし、すぐに効果が可視化できるとは限りません。
だからこそ、スモールスタートで本当に意味があるかを見極めてから、社内でどれくらい広げていくかを判断できる。この進め方ができたのは非常にありがたかったですね。

3. なぜ効果が出た? 社内に根づかせる「密着型支援」とは

──​現場ではどのような変化があったのでしょうか?

斎藤:

最初は「GPTってどのように使うの?」という状態でしたが、研修が進むにつれて、社員が自分でプロンプトを考え、使いこなす姿勢が育ってきたのを感じました。そして実際に、プロジェクト後のアンケートでも「業務効率が上がった」「今までできなかったことができるようになった」という回答が多く、数値的にも定性的にも、効果がはっきりと確認できたのは大きかったですね。

──なぜ、そのような結果に繋がったのでしょうか?

斎藤

やはり尾形さんの「密着型支援」があったからだと思います。現場から出てきた業務課題に対し、最適なAIツールやベンダーを選定するといったプランニングのフェーズはもちろん、活用効果を最大化するために、事前に社内の事情をしっかりとヒアリングして、課題に即した研修を設計していただきました。社内に入り込んで、当社の事情も理解し、画一的なカリキュラムではなく、課題を洗い出した上で実務に即した内容で進めてもらったので、社員の納得感も高まりましたし、「自分たちもやれる」という手応えに繋がったのかと。当社オリジナルの実務ベースの研修は、学びの深さを格段に高めてくださったと思います。

──​現場ではどのような変化があったのでしょうか?

齋藤:

最初は、「GPTってどのように使うの?」という状態でしたが、研修が進むにつれて、社員が自分でプロンプトを考え、使いこなす姿勢が育ってきたのを感じました。そして実際に、プロジェクト後のアンケートでも「業務効率が上がった」「今までできなかったことができるようになった」という回答が多く、数値的にも定性的にも、効果がはっきりと確認できたのは大きかったですね。

──なぜ、そのような結果に繋がったのでしょうか?

齋藤:

やはり尾形さんの「密着型支援」があったからだと思います。現場から出てきた業務課題に対し最適なAIツールやベンダーを選定するといったプランニングのフェーズはもちろん、活用効果を最大化するために、事前に社内の事情をしっかりとヒアリングして、課題に即した研修を設計してくれる。社内に入り込んで、弊社ならではの事情を理解していただけます。画一的なカリキュラムではなく、課題を洗い出した上で実務に即した内容で進めてもらえるので、社員の納得感も高まりましたし、「自分たちもやれる」という手応えに繋がったのかと。弊社オリジナルの実務ベースの研修は、学びの深さを格段に高めてくださったと思います。

4. 社内展開、次のステージへ──検証が示した確かな手応え

──現在は、社内での活用がどこまで進んでいますか?

斎藤

段階的にですが、商品開発や新規企画などマネタイズの分野でも生成AIへの取り組みを始めています。報道として発信する内容についてのAI活用はまだ抑制的ですが、尾形さんに伴走いただきながら、調査分析・実行・改善を繰り返し、検討を進めています。

──一方的な提言ではなく、自社に合わせて分析・改善を繰り返してくれるのはありがたいですね。

斎藤

そうなんです。研修の場合、アンケートだけでなくインタビューも実施してくださり、そこで得られたフィードバックを基に、より当社に即した形に内容をアップデートしていただきました。常に同じ土俵に立ち、進行してくださるので、時間を重ねるごとに、より質の高い内容になっていきます。尾形さんが入ったことで、リスクの洗い出しやガイドラインの策定から、AIを使いこなすための知識やリテラシーの醸成、最新の外部環境に基づくマネタイズ戦略の調査分析まで幅広く推進力が高まり、社内でも非常に評価されています。

──現在は、社内での活用がどこまで進んでいますか?

齋藤:

段階的にですが、商品開発や新規企画などマネタイズの分野でも生成AIへの取り組みを始めています。報道として発信する内容についてのAI活用はまだ抑制的ですが、尾形さんに伴走いただきながら、調査分析・実行・改善を繰り返し、検討を進めています。

──一方的な提言ではなく、自社に合わせて分析・改善を繰り返してくれるのはありがたいですね。

齋藤:

そうなんです。研修の場合、アンケートだけでなくインタビューも実施してくださり、そこで得られたフィードバックを元に、より弊社に即した形に内容をアップデートしてくださいます。常に同じ土俵に立ち、進行してくださるので、時間を重ねる毎により質の高い内容になっていきます。尾形さんが入ったことで、リスクの洗い出しやガイドラインの策定から、AIを使いこなすための知識やリテラシーの醸成、最新の外部環境に基づくマネタイズ戦略の調査分析まで幅広く推進力が高まり、社内でも非常に評価されています。

5.  報道機関と生成AIのこれから──情報の使命と向き合い続けるために

──最後に、報道機関として生成AIとどう向き合っていくべきだとお考えですか?

斎藤:

「いかに真実を正確に、迅速に届けるか」。これは私たちが果たすべき使命です。だからこそ、AIの活用には慎重さと主体性が求められます。今回の取り組みで、業務の効率化という面では明確な手応えを得られましたので、今後も活用の幅を広げていきたいと思っています。

──尾形の伴走も続いていくのですね。

斎藤:

もちろんです。尾形さんは、目的に応じたPoC(概念実証)の設計や、要望に応じた柔軟な対応が素晴らしいと感じています。変化の激しい環境の中で、共に考え、共に動いてくれるパートナーとして、今後も伴走いただきたいと思っております。(了)

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